"古き良きベースボール" をテーマに集められた12本の短編集。
翻訳は今ひとつだが、それぞれ全く異なるテーマで書かれているので飽きずに楽しめる。 全体的に当たりの作品が多いが、特に "新米審判" や "閃くスパイク" の様なベテランが新人を成長させるタイプのベタなストーリーが米国ベースボールの価値観を感じさせてくれて実にいい。
自身で農園も営んでいる著者によるレシピ集。
ただのレシピの羅列だけではなく、その料理が生まれるまでの背景や、その料理に本質的に必要なのは何であるのかが述べられているのは楽しい。 ただし、実際に作ろうと思うと少し敷居が高そうなものが多いのも事実。 普段の食事というよりはもてなし用の料理か。
自身の刑務所体験を綴った漫画。
制約の多い刑務所の生活なのだが、あまり悲壮感がなくユーモアすら感じる内容。 特に食に関するエピソードが多いのは、やはり刑務所内の生活の楽しみはそれくらいしかないからか。
1940年頃の作品の復刊なのだが、今でもあまり古さを感じさせない部分が多い。 特に "カモを分析する" の章などは、騙される人間の本質は今でもあまり変わっていないのではないかと思わせる。
あまり読みやすい本ではなく、ノンフィクション的な面白さには欠けるが、詐欺師たちの生き方や哲学を知るには良書。
パオロ氏の新刊。 今回のテーマは教育ということで、子供のスルドい質問に父親たちが屁理屈をこねくり回す。
相変わらず皮肉のきいた内容で、安定して面白い。 また、"理論派お父さんのためのブックガイド" と称して、関連図書が (こちらも毒を交えて) 紹介されているのも嬉しい。
証拠調査士 (エビデンサー) を自称する著者による、過去の案件とその解決手順の紹介。
全ての案件で一貫して語られるのは、被害者自身が動かなければ何も解決しないということ。 裁判などの法律的な手続きはあくまでも集められた証拠に基づいた処理を行うだけで、その証拠を集めるには被害者自身が労力をかけて動き回るしかないのだ。
世界の多様な言語のカタログなのだが、いわゆる百科事典的な記述ではなくエッセイ形式。
各言語が見開き2ページで、全90言語が50音順に並ぶ。 著者の専門とするスラヴ系の言語以外では言語名以外は何も知らないところから無理矢理捻り出したと感じられるようなものもあるが、言語学の素人が眺める分には面白い。
米国で13年もしくは17年毎に大発生する素数ゼミの謎に関する本。 謎は大きく三つあり、「なぜ成虫になるのにこれほど長い時間がかかるのか」、「なぜ一斉に同じ場所で大発生するのか」、「なぜ13年と17年という素数なのか」。
おそらく中学生程度の読者を想定しており、噛んで含める様に説明してくれるのは、大人にとってもありがたい。
AI屋さんのエッセイのようなもの。
技術書ではないのであまり厳密な説明を期待してはいけないのだろうが、それにしても理論の飛躍や強引な推論が多い気がする。 そこさえ目を瞑れば、読み物としてはおもしろい。
作家である著者の、校正者時代の日々を綴ったエッセイ。
印刷業の世界を垣間見られる面白さに加えて、倉阪氏の社会不適格ぶりがすばらしい。 それでいて嫌味があまり感じられないのは、会社になじめない著者にもそれなりの理があるためか。
あのサイバラが書いた、リアルなおカネの話。
今回はマンガはほとんどなく文章中心で、これが今までのサイバラとは全く違う雰囲気。 普段はバカやってる人間が急に神妙な顔で語り出すというか、そんな空気。 サイバラの生い立ちを通じて書かれる主に貧乏視点からのおカネの話はマンガと違って笑えないが、そのメッセージはより強く伝わってくる。
ほぼすべての漢字に振り仮名が振ってあるのは、子供にも読んで欲しいという意図か。 確かにこの本は子供にも読んで欲しいと思う。
久住さんのエッセイ集。
孤独のグルメ (文庫版) のあとがき代わりに収録されていた "釜石の石割桜" をはじめ、食に関するエッセイが14本。 どれも久住さんらしいミミッチイ話ばかりで、この人は一生野武士にはなれないのだろうな、としみじみ感じさせる。
大和書房のサイトでの連載をまとめたもの (というよりも書籍化を前提に連載していたもの) 。
短めのコラムが100本なのでそれなりに当たり外れがあるが、移動中の時間潰しなどに良いかと。
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